スタッフ紹介
おもやいファーム 代表 乙村隆文

「おもやい」の意味する”つなぐ”を担うことが、僕の仕事です。
笑顔をつなぐ
ファーム第一号商品である「乙村式にんにく」は、購入された方が召し上がって笑顔になる。その先に、その方のご家族やご友人、大切な人たちの笑顔がある――。そんな笑顔のつながりをイメージして作っています。このにんにくの食べやすさやユニークな形、豊富な栄養素といった特長は、きっとそんな未来予想図を実現してくれると思うんです。
そしてもうひとつ、にんにくが出荷されるまでの過程にも、笑顔のストーリーがあるんです。もしかしたらそれが「乙村式」の一番の誇りかもしれません。
「乙村式にんにく」を作るためには、たくさんの手作業が必要です。にんにくは少しのキズで傷みやすくなる。発芽部分なんて、指先で触れただけでも変色してしまいます。そんなにんにくを美しく包装してお客様へ届けるためには、デリケートな工程をいくつも経なくてはならない。
私はその仕事を、県内の就労継続支援事業所さんたちの協力を得て、障害のある方にお願いしました。その集中力と優しさが、このにんにくの魅力をさらに磨いてくださると思ったからです。
最高の生産現場
結果は…予想をはるかに上回る、すばらしいものでした!
みんなが目的意識を持ち、障害のためにできない部分は道具などを工夫し、本当にしっかりと仕事をされている。だからこそ、私を含む営業スタッフは、自信をもって「乙村式にんにく」を売ることができる。
ときどき「私たちはしっかり作りますから、がんばって売ってくださいね」と声をかけていただくこともあります。もう、身の引き締まる思いですね。仕事に対する姿勢を学ばせていただいた。それが、生産現場のみなさんと一緒に仕事をしてみての、率直な感想です。本当に、素晴らしいスタッフに恵まれました。
にんにくの先に見えるもの
ファームの代表としては、まだまだ手探りの部分が多い、というのが正直なところです。農業や、食品産業について、もっと勉強しなくてはならない。
同時に、新参者ならではの感覚やアイデアを活かしたいとも思います。その道のプロの意見も聞きながら、これまでにない斬新な農業のカタチを作っていきたい。試行錯誤しながら、一歩ずつ前進していきたいです。
そして、ひとつだけ変わらないのは、生産現場から食卓までを笑顔でつなぐという、おもやいファームの「軸」とも言える部分です。この軸だけはブレない。だから「乙村式にんにく」の先にある新たな挑戦にも、たくさんの笑顔がちりばめられているはずです。
それをみんなで見るために、私たちは立ち止まるわけにはいかない。お客様の食卓に笑顔を届ける商品を、どんどんご提案させていただきたいと思っています。
生産部門 部長 谷井利光

農業に携わってまだ2年ですが、作業所近隣の方からは「にんにくの人」と言われています(笑)。 板についてきたということでしょうか、うれしいですね。
兄の笑顔が忘れられなくて
この仕事に就いたきっかけは、兄。実は兄には障害があって。 だいぶ前のことになりますが…兄が養護学校を卒業して就職したとき…正直に申し上げますね…私、とても心配していたんです。 「障害がある兄が、本当に社会の役に立つのか?」と。
でも、兄は私の心配をあっさり乗り越えた。
兄は、毎日職場から帰宅すると、それはそれは嬉しそうに仕事の話をしていました。 あんなに自信にあふれた兄はそれまで見たことがなかった。忘れられません。 私も、本当にうれしかった。
それで気づきました。障害があっても、場所と環境さえ整えば、仕事はできるんだ、と。 そして「私もいつか、そんな場所を作りたい」――。そう強く思いました。
にんにくが、つないでいく
「乙村式にんにく」は今、家庭向け、お店向けの両方で販売を拡大しています。だから、ここで働く人やその家族が「乙村式にんにくを食べに、お店に行ってみようか」と出かけるきっかけになったらいいなと思っていて。私はまだ子どもはいませんが、特に親がわが子の働いた成果に触れることは、きっととてもうれしいことでしょう。
それに、お店で出していただいている「乙村式にんにく」のお料理がまた、本当においしいんですよ。一度「アヒージョ」をいただきましたが、もうびっくりするほどおいしかった。あの感動は、忘れられないですね。自分が作った材料で、こんな料理ができるのか…と。
この作業所で働く方、その家族、消費者、お店、そして僕ら…にんにくが、みんなをつないでいく。そんな「乙村式にんにく」の輪がどんどん広がるよう願っています。そして、農業歴は短いけれど、この仕事と、この仕事で出会う人たちのことを、ずっとずっと大切にしていきたい。
だから、自信をもっておすすめできます。ぜひ、みなさまでお召し上がりください。
